犬がペットになったきっかけは何か?
2019-05-13


犬がペットになったきっかけは何かという推論。
(NHK:いのちドラマチックスペシャル オオカミはこうしてイヌになった)
実はずっと前に一度見ているが、見直してみてよく分かった。
オオカミの群れで順位が低い個体がヒトのそばに来るようになり、餌付けされる。
その個体が狩りについて来るようになり、狩の手助けをするようになる。
ヒトに飼われるようになる、というもの。
オオカミは群れの動物なので、ヒトには敵意を示して懐かないが、オオカミの中にはヒトに慣れやすい個体がいる。その個体同士を掛け合わせて何世代もすると、ヒトへの警戒心の無いオオカミが生まれる。
この仮説を裏付けるためロシアで行われている実験の紹介。
オオカミではなくキツネ。6世代でヒトに敵意が無くなり、64世代だったかするとペットとして飼えるようになる。顔つきもキツネの様な顔ではなく、犬のような丸い顔立ちに変化するのが面白い。50年かかったそうだ。
オオカミの場合、飼いならされたオオカミ(もはや犬)は、狩猟だけではなく、農耕でも畑を荒らす動物を追い払うようになり、広く飼われるようになった、という仮説が紹介された。
かつてコンラート・ローレンツが述べた説よりも説得力がある。
このような機序を想定すると、オオカミは短期間に家畜化され、オオカミと犬をつなぐ犬の「祖先」は存在しないことが納得できる。
犬は、オオカミをヒトの手によって家畜化したものなのだろう。
[pet]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット